高知県は単なる観光地ではなく、そこに住む人々や風景との深い関係を築ける場所。澄み切った四万十川の流れのように、純粋な人々が暮らす土地だ。
緑あふれる楽園のような場所だけど、車がなければどこへも行けない…。でも、そんな隔絶された環境こそが高知の魅力であり、訪れる人にしか味わえない特別な体験を約束してくれる。僕たちも、そんな高知の驚きに触れることができて嬉しかった。
この爽やかさを感じてみて!
高知は新鮮な食材と驚くほどのクオリティで知られている。ただ「全部美味しい!」で済ませるのは簡単すぎるから、いくつかの理由を紹介しよう。
まず、高知の温暖な亜熱帯気候と穏やかな冬。日本の中でも特に晴れの日が多く、気候がとても恵まれている。そして、県の大部分が山々に覆われ、豊かな土壌と清らかな水源を生み出している。特に四万十川は「日本最後の清流」と称され、澄み切った水と、増水に耐えられるよう作られた欄干のない橋で有名だ。この清らかな水が農作物を潤し、オーガニック農業や無添加食品が根付く環境を作り出している。

こうした自然の恵みのおかげで、高知の食は間違いなくハイグレード。でも、それだけじゃない!高知の生産者たちは、小規模ながらも職人気質で品質にこだわり、自然な方法で栽培を行い、農薬の使用も最低限に抑えている。だからこそ、高知の食材を口にすれば、この土地のピュアさを実感できるはず!
ワラ焼きカツオ
高知の名物といえば、何と言っても「カツオのたたき」。地元で獲れたカツオを、ワラで一気に炙ることで独特の香ばしさを引き出す伝統的な調理法だ。僕たちは、アメリカのテレビ番組「ヒストリーチャンネル」の撮影で、実際にワラ焼きを体験する機会にも恵まれた。
さらに、高知といえば柑橘類も有名。特に「ゆず」は料理に爽やかな酸味を加えてくれる名脇役。ソースやジャム、ドリンクなど、さまざまな形で楽しめる。
そして忘れてはいけないのが、高知は太平洋に面した漁業の盛んな地域だということ。僕たちは土佐で伝統漁法を体験する機会もあった。特にカツオ漁では一本釣りや銛を使う方法が今でも守られ、環境に配慮した漁業が続けられている。
まるでギリシャのヴィラ!?
さて、食べ物の話はこれくらいにして、今度は高知の街について。
ヤシの木が並ぶ高知市を歩けば、「ごめん(Gomen)」と表示された路面電車を見つけることができる。「ごめん」という言葉にクスッと笑ってしまったのは言うまでもない。


また、高知には歩くだけで楽しい市場もある。地元の特産品を探しながらのんびり散策でき、それは美しい高知城へと続いている。その近くには、幕末の英雄・坂本龍馬の銅像もあり、高知が誇る歴史を感じられるスポットだ。ちなみに、僕たちは県の方とやりとりしていた際、なんと「坂本龍馬」という同姓同名の方に出会った!


そして、高知の土佐市近くに目を向けると、一風変わった建物が目に入る。白壁に青い屋根の「ヴィラ・サントリーニ」。まるでエーゲ海に浮かぶギリシャの建築を思わせるこの美しいホテルで、僕たちは地元の食材を使った特別なディナーイベントを開催し、その様子を「ヒストリーチャンネル」のクルーが撮影してくれた。
かけがえのない「高知家」
まだまだ語り尽くせないほど魅力が詰まった高知。そこに暮らす人たちの温かさ、絶え間ない優しさ、そして満面の笑顔。そんな出会いを通して、僕たちも自然と深い絆を結ぶことになった。
高知県の公式キャッチコピーは「高知家(こうちけ)」——つまり、「高知はひとつの家族」。そして今、僕たちにとっても、高知はもうひとつの家族となった。